この記事は
・うちの子は3歳なのにまだしゃべらない。言葉が遅い子に特徴はあるの?
・言葉が遅い子の原因は?何かトレーニングをした方が良いかな?
・言葉が遅くても差し支えないよね?すぐしゃべるようになるよね?
と思っている方に向けて書いたものです。
言葉が遅くなった原因と早く喋るために子供にしてあげられることはスタンフォード大学の研究から紹介しております。
まずは医療機関で受診をしてください。
ネットで調べて安心するのはとても危険な行為です。
本サイトは問題なさそう、もしくは様子見となった方に向けた内容を扱っております。
筆者(たーみょん)には5歳と2歳(執筆時)の2人の娘がいます。
筆者は本記事に書いてあるような話しかけを沢山することで、
娘たちが2歳になるころには、娘たちは大人と文章で会話できるほどに饒舌なおしゃべりをするようになりました。
言葉が遅い子の特徴は「キレやすい」
言葉が遅い子の特徴は、癇癪(かんしゃく)を起しやすい、つまりキレやすいということです。
ちょうどイヤイヤ期と重なるので、気が付かない人が多いかと思います。
裏を返すと言葉が早い子の特徴は癇癪を起しにくく、イヤイヤ期もさほどひどくないということ。
なぜ癇癪を起しやすいのかというのは、簡単に言うと子供が自分の気持ちを他者(主に親)に上手く伝えられないからです。
それで、もどかしい思いをして、怒りのコントロールができなくてイヤイヤとなってしまいます。
詳細はこちら→:早く喋るようになった子供の特徴
もう少し待てばしゃべるようになるよ、
という無責任な言葉で安心させようとする人もいますが、
親も子もつらい思いをしている時期ですので、原因を知り正確な対処法を試すと早く乗り切ることができます。
また、言葉が遅い子は学童期にまで影響するという論文もあります(参考論文)。研究対象の人数が少ないので信憑性に欠けますが、これから適切な対処をして改善するのであれば、心配不要となります。
多くの場合、言葉が遅い原因は話しかけられる量が少ないということです。
もちろん個人差等の影響もありますが、概ね話しかける量の問題です。
(この個人差は環境→話しかけられる量という考えもあります)
だから、特別なトレーニングなんて必要ありません。
怒りのコントロールができ、感情豊かな子供に成長させてあげるためにも子供には話しかけをたくさんしてあげることが大切ということですね。
特徴:
・癇癪(かんしゃく)を起しやすい
・言葉が遅い分イヤイヤ期も長い
原因:
・話しかけられる量が少ない
対処法:
・たくさん話しかけてあげる
では次に、上記原因と対処法を証明する研究を紹介いたします。
子供の語彙力向上に関する研究
研究内容
(社会環境は、子どもの言語体験を形成し、言語処理を強化し、語彙を構築します)
Adriana Weisleder and Anne Fernald
New York University School of Medicine
Stanford University
参考:
https://www.researchgate.net/publication/280836695_Social_environments_shape_children’s_language_experiences_strengthening_language_processing_and_building_vocabulary
https://news.stanford.edu/news/2013/october/fernald-vocab-development-101513.html
1歳7か月の子供とその親との日常会話を録音して、親が子供に話しかける言葉の数を計測します。
実験結果
録音の10時間で子供に話しかけた単語数は参加者の親子によって、大きな差がありました。
最も多いのは12000語で
最も少ないのは670語です。
670語は1時間に67語で、30秒のテレビCMよりも少ない量なのだとか…
つまり、子供に話しかける時間が1時間に30秒以下ということ。
10時間(1日)で5分以下しか子供に話しかけていないということになります。
最も多い12000語の場合、67語が30秒と考えると、
10時間(1日)で約90分間子供に話しかけたことになります。
子供へ話しかけた量
単語数 | 時間(換算値) | |
最も少ない親子 | 670語 | 5分 |
最も多い親子 | 12000語 | 90分 |
5か月後(2歳)に子供の語彙数(ごいすう)を確認すると
話しかけられることが少ない子供よりも
話しかけられることが多い子供の方が語彙数(ごいすう)が多かったという結果となりました。
それだけではなく、言語処理能力も
話しかけられることが多い子供の方が優れていました。
ここで言う言語処理能力とは
例えば、本とぬいぐるみを並べて親が本と言った時に子供が本を指し示すまでの時間を計測して、導き出すものです。
話しかけられた量と子供の能力の違い
話しかけられた量 | 語彙数 | 言語処理能力 |
多い子供 | 多い | 高い |
少ない子供 | 少ない | 低い |
実験の考察
実験では
子供に話しかけること以外の会話(テレビや他人との会話)と語彙数(ごいすう)との相関関係はなかったとのことでした。
このことから言えるのは
ただ単に子供に言葉を並べて言うだけでも意味がないのだろうと考えられます。
特に、親が子供に言っていることを子供が理解しにくい場合には、無意味になると言うことです。
例えば、子供に対して、
「最近お父さん返ってくるの遅いからどこかで遊びほうけているのかしら」
なんて愚痴ったとしても、子供は意味不明です。
こういう話しかけは意味がないです。
その場その場の状況に応じた声掛けが重要です。
例えば
- お腹を空かせた子供に「お腹すいたね。」
- 顔をぶつけて痛い思いしている子に「痛かったね。」
- 甘いお菓子を食べているときには「甘いね。美味しいね。」
- 積み木を指さして「これは赤い、三角の、積み木だよ。」
- 楽しく遊ぶ子供たちを見て「お姉ちゃんたちが楽しそうに走っているね。」
といった感じで、
子供の気持ちを代弁したり、その場の状況等を説明することが大切です。
テレビをつけっぱなしにして、子供には言葉のシャワーを浴びさせておけば大丈夫、なんて考えを持っていた人は今すぐに改めましょう。
ちなみに、子供との会話がどうしても少なくなってしまうって人は、会話のきっかけとして通信教育もおすすめ↓。
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貧困層の子は言葉が遅い
貧困層は一般的に言語能力が劣る、賢くない等の傾向があるという研究結果が多々あります。
ですが、傾向があるだけで、必ずしも貧困=賢くないとはなりません。
また、子供の知能が劣るからといって家庭が貧困ということでもないです。
→故に、子供を教育する知識がない
→故に、子供が学ぶのに適した環境を整えられない
→故に、子供の言語能力が劣る
→故に、子供は賢くなれない
こういった流れです。そして賢くなれなかった子供が大人になると貧困になり、負の連鎖が起こってしまいます。
一応勘違いされないように断っておきますが、言葉の遅い子の親は教養がない、貧乏ということを言っているのではないです。
色んな理由があって話しかける時間が少なくなってしまったり、間違った知識を聞いてしまい…等々、家庭によって様々な理由があると思っています。
ここでは貧困層は一般的にこんな傾向があるけれど頑張れば、子供も賢くなれるし、貧困層からも脱することができるよ、ってことを言いたいだけです。
貧困層でも必要な知識を得て教養を蓄えることは可能です。
もちろん、本記事で子供の語彙数(ごいすう)の増やし方はわかったと思います。
知識を得て行動すれば子供の可能性は無限に広がります。
今からでも遅くない。
子供といっぱいおしゃべりしましょう。
まとめ
話しかけられた量が少ない子供よりも話しかけられた量が多い子供の方が、語彙数(ごいすう)が多く、言語処理能力も高い。
なので、子供に対してすべきことはたくさん話しかけてあげること。
特に、その場、その状況に応じた言葉を子供にたくさん話しかけることが大切。たくさん子供と楽しく遊ぶと自然と出来ることですね。
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