前頭葉を鍛える6つの方法【幼児でも出来る!論文が証明するトレーニング】

お勉強中の女の子

本記事では

・幼児の子供を賢く頭のいい子に育てたい。どんな方法がある?
・子供と一緒に遊びながら前頭葉を鍛える方法はないの?
・イヤイヤ期の原因は前頭葉が未熟だからと聞いた。幼児期でもトレーニングできるかな?

といった疑問に答えております。

主に幼児向けに記載しておりますが、大人や高齢者でも効果のある方法ですので、子供と一緒に前頭葉を鍛えて、家族みんなで賢くなりましょう。

本記事内で紹介する「前頭葉を鍛える方法」は全て脳科学者や研究機関の論文、著書等信頼性の高い情報をもとにしております。

前頭葉を鍛える方法

Nintendoの脳トレゲームで有名になった川島教授の著書「高次機能のブレインイメージング 神経心理学コレクション」では、単純な計算、音読、他者とのコミュニケーションが前頭葉を鍛えると述べられております。

ただ、川島教授に関して、批判している脳科学者もおり、認知症患者には効果があっても若者には効果がないのでは?等の意見があります。
ですが、イヤイヤ期のような前頭葉が未だ発達していない幼児期の子供を考えると、少なからずは効果があると考え紹介いたします。
また、認知症の改善や予防という観点から考えても意味はあるトレーニング方法です。

上記の他にも前頭葉を鍛える方法はあり、料理や運動、工作や音楽等の創造的作業が良い方法です。

前頭葉の鍛え方

  1. 単純な計算
  2. 音読
  3. コミュニケーション
  4. 料理
  5. 運動
  6. 創造的作業

鍛える方法の詳細説明の前に、少しだけ前頭葉に関して記載いたします。

前頭葉とは?

親子で音読

脳の部位の名称で、おでこの辺りにあります。
理性を司っており、思考創造性を担っています。
そして司令塔のような働きをしているので、賢くなるためには前頭葉を鍛える必要があるということです。

細かな機能は以下の通りです。

機能

  • 認知、実行機能
    ワーキングメモリー、反応抑制、行動の切り替え、プランニング、推論
  • 意思決定過程
    高次な情動、動機付け、葛藤の解決や報酬に基づく選択、社会的行動

参考: https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E5%89%8D%E9%A0%AD%E5%89%8D%E9%87%8E

前頭葉は、脳の中でも成熟が最も遅く、そして老化が最も早く進む部位です。
なので、イヤイヤ期、高齢者の暴言や暴力は前頭葉が正常に働いていない(反応抑制ができていない)からということになります。

ということで、人が人らしくなったのは前頭葉の発達があるからなんですね。
では、前頭葉を鍛える方法を順に説明していきます。

単純な計算

知育玩具_計算

上でも述べましたが、脳トレの川島教授の著書「高次機能のブレインイメージング 神経心理学コレクション 」では、単純な計算が前頭葉に良いとされております。

幼児だと、1+1ですら未だ単純な計算ではないかもしれませんが、興味を持てば覚えるのは早いです。
すぐに単純な計算へと変わりますので、どんどんやってみるのが良いでしょう。

幼児期の最初は計算ドリルも使わず、物を並べてすると良いですね。
例えばお菓子を持ってきて、
「お姉ちゃんは2個、妹ちゃんも2個、2人あわせると全部で何個お菓子があるかな?」
といった感じで、生活の中に計算を取り入れると楽しくできます

最初は数を数えるだけになるかもしれませんが、それで十分です。
だんだんと即答出来る様になってきます。

生活の中での計算って余裕がないって方は、通信教育を検討してみてはいかがでしょうか↓。
関連記事:>> 幼児向け通信教育のおすすめランキング

コミュニケーション

仲良く手をつなぐ子供達

コミュニケーションは過去の経験から自分の考えや感情を相手に伝える高度な技です。
また、相手の反応に応じて瞬時に自分の意見を返す必要もあります。

乳幼児は前頭葉の発達が未熟のためコミュニケーションが未だ上手くできません。

それでも、表情ジェスチャー分かりやすいしゃべり方等で子供に伝えると、子供もいろんな方法で伝えようとしてくれます

このようなことを繰り返すとまだしゃべれなくてもコミュニケーションをすることが出来る様になります。

それでもおしゃべりは早くしてくれた方がコミュニケーションの幅が広がりますので、
おしゃべりが未だの子供がいる方は↓こちらの記事をご覧ください
関連記事>> 子供が早く喋るには?

喋れるようになると、コミュニケーションは日常でたくさん出来る場面がありますね。
幼稚園や学校から帰ってきたときにはその日一日どんなことをしたのか聞くことができます。
その経験からどんなことを思ったのかも聞くことができますね。

また、本を読んだり、運動、料理、工作等を一緒に楽しむことでコミュニケーションもとれるので効果がさらに高まります。

音読

音読中の男の子

音読は、子供が文字を読める様になったら、どんどんさせていくと良いですね。

文字を覚えたての頃は声に出して読んでもらうと、間違っているときに直ぐにわかるので、一石二鳥です。

文字が読めるようになるまでには、基本的には親が音読するだけでも良いです。
これは、コミュニケーションをするための道具として使うと考えれば納得できるかと思います。
絵本を読んでいるときに「このうさぎさんの絵は可愛いね」って言って微笑みかけると子供も笑う、みたいな感じです。

また、何度も読み聞かせた後に、

  • 絵本を読まずに見せるだけにして、どんな内容なのかを言ってもらったり、
  • 次のページに何が書かれているのかを言ってもらったり、

といった方法もありですよね。

ちなみに、「>> 絵本の読み聞かせ効果に関する記事」も書いていますので、あわせてご覧ください。

以前筆者(たーみょん)の娘が1歳になりたての頃、絵本を読んでいたときのことですが、読んでいる最中になぜか
「ふぁ~」
「びょ~」
などと言うことが有りました。

文字にするとはっきりしてますが、もう少し曖昧な感じだったので、何のことかわからずそのまま本を読み続けていました。

何度か読んでいるうちにはっきりしてきてわかったのですが、次のページの言葉を先に言っていたのです。
以前読んだ記憶から、今読んでいるところと照らし合わせて、次にどんなページが来るのかを思い出します。
前頭葉のフル活用です。

この時に読んでいたのは「かぜびゅんびゅん」です。→



かぜ びゅんびゅん (かんじてあそぼう)楽天で見る >Amazonで見る >

「かぜびゅんびゅん」はシンプルな内容で、風が吹く様子を擬音語と絵で表しています。

料理

味見中の子供シェフ

大阪ガス(株)は2004年に上記川島教授監修の下、親子で料理をしているときの脳の活動状況を調べる実験を行っています。

そこでは、子供だけでなく大人や高齢者も下記料理工程において前頭葉の活性化が確認できています。

前頭葉が活性化する料理工程

  • メニューを考える
  • 切る
  • 炒める、焼く
  • 盛り付ける

参考: https://www.osakagas.co.jp/shokuiku/ryori_no.html
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh/17/2/17_2_125/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh/18/2/18_2_134/_pdf

小学生以上なら料理をたくさんしてもらって前頭葉を鍛えようって思うけれど、さすがに幼児にはねぇ…
って思っている方もいらっしゃるかと思います。

でも、筆者(たーみょん)の娘は1歳半くらいから料理をしています。

と言っても、

  • 入れる
  • 混ぜる
  • 盛り付ける

がメインです。

最初は材料を入れるという作業だけでも、たくさん入れすぎたり、こぼしたりしていましたが、何度もしているうちに自ら考え、コツをつかみ、すぐに上手くなります。

2歳くらいになると、バナナのような柔らかいものをテーブルナイフで切ってもらっています。

テーブルナイフの使い方を見て、そろそろ大丈夫かな、となった時には子供用の包丁をおススメします。

筆者(たーみょん)の娘は4歳くらいから本格的に包丁を使っています。
ちなみに子供用ではなく、大人用です。

最初はしっかり見ていないと危なっかしかったのですが、5歳になるころには目が離せるほどになり、安心して他の作業ができます。

年齢や子供のレベルに応じて色んな料理をやってもらうと楽しくできて良いですね。

単純な作業でもちょっとずつ手伝ってもらう様にすると、どんどん色んな事が出来る様になるので、興味を持った時には積極的に色んなことを体験させてあげましょう。

ただし、1歳児くらいだと料理と食事の区別が未だついていないので、時々食材がなくなります(笑)。

ちなみに、幼児向け通信教育のZ会では、料理を作る課題も頻繁に出題されるので、興味があれば下記記事もご覧ください。
関連記事:>> Z会幼児コースの口コミ・評判

運動

ボルダリングで前頭葉を鍛える

脳科学の権威である久保田競先生の講演会の資料には時速9km以上で走ると前頭前野が活発化し、ランニングを30~40分、週2、3回、3か月間続けると前頭葉の機能が向上するという結果になったとのことです。

健康スポーツ・介護予防講演会の資料
「良い運動をするとボケないで長生きする」
http://www.f-ishikai.jp/wp-content/uploads/2014/11/2014-10-11.pdf

ちなみに、時速9kmは計算すると、1500mを10分で走りぬくスピードです。成人男性だと全力の7~8割のスピードで走る感じということです。

子供に当てはめるとどのくらいのスピードから効果が出るのかはわかりませんが、
上記資料では、サッカーや縄跳び等の運動を1日20分13週間続けると算数の成績が上がったという研究結果が出ています。

また、運動や行動の始まりは前頭前野で行われているということなので、ランニングにこだわらず、体を使った色んな遊びを通じて前頭葉を鍛えると良いということになります。

例えば、公園で鬼ごっこすると楽しくて良いですよね。
遊具と遊具の間を抜けながら、鬼に簡単につかまらないようにするにはどうしたら良いのかを考えて走ることができます。
時には遊具に登ったり、隠れたりします。
単純に走るよりも、さらに頭を使って走ることになりますから、子供にとっても大人にとっても楽しく遊べます。

歩き始めたばかりの子供ですと、難しい様に思えますが、ニコニコ顔で
「くすぐるぞ~」
「待って~」
などと言って追いかけると全速力で逃げます。

ポージング遊びで脳トレ

筆者(たーみょん)の娘たちも、上記のような方法でたくさん走ってます。
娘が3歳のときには、おじいちゃん(60)と一緒に連続して1kmも走れるようになっていました。
おじいちゃんも良くトレーニングでランニングをするのですが、娘と良い勝負だったとのことです(笑)。

週に一度でもお休みの日に子供たちと走り回って遊ぶと良いですね。
走るのがまだ難しい子供でも、出来るだけ普段から抱っこせずに自分で歩いたり、走ったりさせていると足腰が強くなってきます
そうやって足腰を強くしていくうちに、前頭葉も鍛えられ、一石二鳥となりますね。

※走る際には道路や駐車場はとても危険ですので、公園や体育館等を利用して、安全にトレーニングをしてください。

ちなみに、運動の科目があり、脳科学者が脳波を測定して前頭葉への効果を証明している通信教育にポピーがあります。
関連記事:>> 幼児ポピー5つの効果

創造的作業

レゴの家

2013年に国際医療福祉大学学会誌に記載された研究に

「作業活動の創造性が前頭前野領域の脳賦活に及ぼす影響」
https://iuhw.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=434&file_id=22&file_no=1

というものがあります。

この研究では、単純作業と創造的作業とでは創造的作業をしているときの方が前頭葉が活性化するという結果になっています。

研究に使われているのはレゴブロックなので、比較対象の作業はどちらも指先を使っています。
指先を使う作業は脳に良いという話は良く聞きますが、指先を使うことに創造を加えることで前頭葉が活性化するんですね。
(指先の知育効果に関する記事はこちら→関連記事: >>指先遊びで伸びる能力)

なので、単純に細かい作業を繰り返すよりも、折り紙やハサミを使った工作などする際に、完成形をイメージしながら作ると良いということです。
もう少し言うと、千羽鶴のように同じことの繰り返しだと、飽きてくるし、何も考えなくても手が勝手に動くような状態になってしまいますので、これではあまり意味がないんですね。
色んなものをイメージして作るのが良いんですね。

また、脳科学の権威茂木先生のツイートでは、


とおっしゃっております。

裏を返せば、自分自身で判断して行動することで、前頭葉の活動が向上するということです。

自分自身で考え、作りたいものをイメージして作る、これが前頭葉の働きを活発にします。

なので、
折り紙、お絵描き、工作、ブロック遊び…等々、
子供自身が作りたいものをイメージして作ってもらうと良いということです。

また、物を作りだすだけではなく、楽器を使って音楽を奏でるのも良いです。
これも、ランダムな音をでたらめに出すのではなく、演奏したいと思う曲をイメージして音を出すことが大切ですね。

乳幼児の前頭葉トレーニング方法

祖父母と脳トレ

上記内容は1歳以下の子供にはちょっと難しい内容も含んでいました。
ここでは、0歳から2歳くらいの乳幼児にも簡単に出来るトレーニング方法を追加で紹介いたします。

乳幼児向け前頭葉を鍛える方法

  • 躾け
  • おむつ替えで寝返りさせない
  • No-Go遊び
  • いないいないばあっ!

です。

いないいないばあっ!は、産まれてすぐに出来ることですので、どんどんすると良いです。

詳細は下記記事に記載しておりますので、ご確認ください。
関連記事: >> イヤイヤ期の原因と対処法

まとめ

上記内容はうちの子には未だ難しいわ、と思われる内容もあるかもしれませんが、そこは親の賢さの見せどころです。
上記内容をベースに幼いお子様でも容易な内容となるように工夫することができるはずです。

子供の脳トレをして賢く育てたいならば、まずは自分自身が賢くなろうとすることが大切です。
親が頑張っている姿を子供に見せることで子供も頑張るようになります。

周りの人を変えたいのであれば、まずは自分からです。

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