赤ちゃん言葉は時代遅れ【発達が2倍早い正しい話し方の研究紹介】

子供を溺愛する親

この記事は、

・赤ちゃん言葉って良いのかな?
・周りと比べてしゃべるのが遅いけど、どうしたら良い?
・赤ちゃん言葉を使うとしゃべるのが早いって研究があるから間違いないでしょ?

って思っている方に向けて書いてます。

筆者(たーみょん)は執筆時現在、3歳と5歳の娘がいる父親です。
娘たちは周りと比べてしゃべるのが早く、2歳のときに文章ではっきりと喋れていたので、小児科医もびっくりするほどでした。

筆者は赤ちゃん言葉を一切使わずに娘たちと会話して育てています。
妻も同様ですので、普段から娘に話しかける人は赤ちゃん言葉を使っていません。
生まれたときからずっとです。

にもかかわらず、早くしゃべれているのは、はっきり、ゆっくり、繰り返して娘たちと会話していたからです。
なので、赤ちゃん言葉を使ってはいないが、特別なしゃべり方をしていたのは確かですね。

ということで、上記筆者のやり方は正しかったんだっていうのを証明してくれる内容の論文を紹介していきます。

赤ちゃん言葉は時代遅れ【発達が2倍早い正しい話し方の研究紹介】

赤ちゃん言葉を使うと良いのかどうかって研究は色々されているみたいなんですが、日本語のネット検索で出てくる内容の多くは、「赤ちゃん言葉を使うと早くしゃべるようになるから良いよ」って内容が多いです(2020年4月現在)。

でもそれ等の記事は、ある研究を参考にしているのですが、その研究の内容を一部勘違いしている可能性があります。
その勘違いを修正すると、一般的によく使われている「赤ちゃん言葉(ベビートーク)」ではなく、「真の赤ちゃん言葉」を使うと良いということが言えます。

なんだそれ、って感じだと思いますので、詳細を順に解説していきます。

2014年と2020年のワシントン大学の研究

まずは、2020年4月現在の赤ちゃん言葉に関して検索して良く出てくる記事の参考文献とされている下記の研究論文を紹介します。

2014年ワシントン大学の論文
Look who’s talking: speech style and social context in language input to infants are linked to concurrent and future speech development
Nairán Ramírez-Esparza, Adrián García-Sierra, and Patricia K. Kuhl
(誰が話しているかを見てください:幼児への言語入力におけるスピーチスタイルと社会的コンテキストは、同時および将来のスピーチの発達にリンク)
2014年4月

この論文で本記事の論点となる部分をさらっとまとめると、親が子供に対して「赤ちゃん言葉」を使うことで、2歳のときの語彙数が他の子よりも約2.5倍になったって内容です。

それで、上記論文の著者たちがさらに研究を進めて発表した論文が下記のものです。

2020年ワシントン大学の論文
Parent coaching increases conversational turns and advances infant language development
(親のコーチングは会話のターンを増やし、幼児の言語発達を促進します)
Naja Ferjan Ramírez, Sarah Roseberry Lytle, and Patricia K. Kuhl
2020年2月

この論文に関しての詳細は >>赤ちゃんがしゃべるのはいつから?【2倍早くなる科学的な方法】 の記事に記載しているのですが、必要な部分をまとめると、「赤ちゃん言葉」を使うと1歳半で他の子よりも2倍の語彙数だったって内容です。

赤ちゃん言葉よりも正しい話し方「ぺアレンティーズ」

上記2つの論文内で使われている「赤ちゃん言葉」という単語に関して、実際はどちらの論文も「ぺアレンティーズ」という単語が使われています。

この「ぺアレンティーズ」が「真の赤ちゃん言葉」ということです。

ぺアレンティーズは赤ちゃん言葉と訳しても大きな差はないのですが、私たちが認識している赤ちゃん言葉とはちょっと違います。
上記論文内で使用している「ぺアレンティーズ」の内容は、

  • はっきり、ゆっくりしゃべること。
  • イントネーションを誇張すること。
  • 1オクターブくらい高い声で話しかけること。

といったしゃべり方です。さらに言うと、文法は正しく、大人と同じものが使用されます。

また、上記2つの論文の著者の一人は、CNNの記事内で、以下のように語っています。
「人々が赤ちゃん言葉(ベビートーク)として考えるのは、ばかげた音と言葉の組み合わせであり、時には文法が間違っている」

ということで、上記2つの論文で使用されている赤ちゃん言葉という日本語訳は、一般的に使用されている「赤ちゃん言葉(ベビートーク)」とは意味合いが違い、「ぺアレンティーズ」と言った方がよさそうです。

ちなみに、ぺアレンティーズって言葉は、マザーリーズって言われていたこともあったようで、時代の流れとともに、母親って意味合いよりも親って意味合いの単語を使った方が良いという考えになっていったようです。

ついでに言うと、ぺアレンティーズの話し方に加えて、下記内容を実践すると子供は早くしゃべるようになります。

  • 子供と対話すること。
  • 子供への話しかけを増やすこと。

詳しくは、下記記事をご覧ください。

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赤ちゃん言葉のデメリット

それはダメでしょうって言いたげな顔

筆者が考える赤ちゃん言葉のデメリットは

  • 覚えるだけ無駄
  • 言語処理能力が落ちるかも

です。

覚えても無駄

おそらく赤ちゃん言葉を使っても早く言葉はしゃべれるようになるかと推測しております。

理由は、赤ちゃん言葉を使う人ってぺアレンティーズの条件にも当てはまってるからです。
声は高くなるし、ゆっくりはっきり喋るし、色々誇張するし。

例えば、
「はなちゃん、靴を履いてお外で遊びましょうか?」
ってことを赤ちゃん言葉で言うと、
「はなちゃーん、くっくはいてー、おんもでーあそびましょうかー?」
って感じです。

たぶん何も知らない人が上記例文を子供に向かって実際に言うと、普通の言葉と比べて赤ちゃん言葉のときの方がぺアレンティーズの条件に当てはまります。

なので、赤ちゃん言葉を使っている人の子供の方が普通の言葉の人よりも早くしゃべれるようになるだろうと予想できます。

では、赤ちゃん言葉で良いではないか、って思うかもしれません。
でも、筆者は赤ちゃん言葉を聞くと、いつも強く思うんです。
どこの国の言葉をしゃべっているんですか?って(笑)。

上記例文もわざわざ調べちゃいましたよ(笑)。
他にも、「おべべ(服)」とか「おっちん(座って)」とかあるみたいですが、意味不明です。

まぁ、でもよその国は言い過ぎかもしれないですね。
方言なら納得してもらえるかな?
外国人が琉球弁覚えてから標準語覚えようとする感じ、筆者にとってはそれくらい無駄なことをしていると感じています。

大人が普段から使う言葉なら良いですけど、使わないですよね。
じゃあ覚える意味ないんで、赤ちゃん言葉使わずぺアレンティーズ使うべきです。

赤ちゃん言葉の方が、単純で聞き取りやすい、短い、繰り返している、だからよさそうって思うかもしれません。
でも、2020年の上記研究では大人の言葉の語彙数(ごいすう)が多かったとのことなので、ぺアレンティーズを使っていれば、赤ちゃん言葉を使う必要はないということがわかるかと思います。
ちなみに、筆者の娘は1歳になるころには大人の言っていることを大体わかっていて、ドラえもんやペンギンも「もん」、「ペン」って感じで短縮して自分で言いやすい様にしていたので、あえて赤ちゃん言葉を大人が使う意味ってないですね。

赤ちゃん言葉から大人の言葉に切り替える時期も無駄だし、せっかく覚えてもすぐに使わなくなるんだから無駄ですよね。

赤ちゃん言葉の使用は処理能力が劣るかも…

ぺアレンティーズではなく、赤ちゃん言葉を使用することで、言語処理能力が劣るかも。

理由は、下記記事に書いている順次バイリンガルに当てはまるかもしれないからです。

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子供への話しかけ

順次バイリンガル母国語を身に着けてから第2言語を身に付けたバイリンガルのことで、それに対して同時バイリンガルってのもあってそれは、母国語と第2言語を同時に習得するものです。

それで、同時バイリンガルは、アクセント、語彙数(ごいすう)、文法能力、リアルタイム言語処理の全てが優れている、ということです。

逆に言うと、順次バイリンガルの第2言語は母国語よりも言語処理能力等が劣るってことです。

筆者が感じている赤ちゃん言葉の異国語感が正しいとすれば、もはや赤ちゃん言葉は順次バイリンガルを育てようとしているようなものです。
要するに、赤ちゃん言葉を覚えてから大人の言葉を覚える順次バイリンガルということ。

まぁ、大げさ感が半端ないですが、少なくとも、赤ちゃん言葉から大人の言葉へ切り替えるときには、子供の言葉の理解力が一時的に劣ってしまうのではないかと考えています。

まとめ

ぺアレンティーズを使って赤ちゃんにしゃべりかけると、赤ちゃんは早くしゃべるようになります。

ぺアレンティーズとは

  • はっきり、ゆっくりしゃべること。
  • イントネーションを誇張すること。
  • 1オクターブくらい高い声で話しかけること。

というしゃべり方で、一般的によく知られている赤ちゃん言葉とは違う。

ぺアレンティーズを使っていれば、赤ちゃん言葉にはデメリットしかないので、赤ちゃん言葉は使うべきではない。

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