フェンシングの歴史に知られざる真実【発祥は紀元前】

フェンシングの歴史

この記事は、

・フェンシングの歴史について興味がある。
・フェンシングの発祥(起源)っていつなの?
・第4の種目って…?

こんなことを思っている方に向けて書いた記事です。

フェンサーでも知らない人が多いのですが、
今でこそ3種目のフェンシングに、実は4種目目が存在した歴史があります。
そして発祥は紀元前という考古学的証拠もあり、本記事は必読の内容となっております。

筆者はフェンシングコーチをして全国2連覇の実績があります。
そのため、ちょっとくらいはこの記事を信頼していただけるかと思っています。

フェンシングの発祥

武装戦闘の起源は先史時代です。
このころはこん棒、やり、斧が主な武器でした。
青銅器時代に入ると、盾や刀が発達してきました。
戦での剣術は火器の発達と共に衰退していきますが、スポーツ競技として現在にまで残っています。

考古学的証拠

フェンシング発祥の証拠

フェンシング競技の考古学的最初の証拠は
紀元前1190年にラムゼス3世によって建設された古代エジプトの寺院
から発見されています。
これは古代オリンピックが行われる4世紀程前に建てられたものです。

上記エジプトの寺院には、現在のサーブル剣のようなものを持ち、簡易のマスクのようなものを付けた人が描かれています。

象形文字を読み解くと、決闘ではなく、競技を示していることがわかりました。
ファラオの勝利を祝うためのスポーツ競技
を描いているとのことです。

参考:国際フェンシング連盟

スポーツとしてのフェンシング

フェンシングの歴史

スポーツとしてのフェンシングが広まったのは、18世紀の中頃でした。
それは、金網のマスク、フレーズ、先の平らな剣(フルーレ)が発明されたことにより、より安全性が高まったためスポーツとして人気を得ました。

安全性が確立される前のフェンシングはどちらかというとスポーツというよりも決闘に近いとても危険なものでしたので、スポーツとしての普及は18世紀中ごろです。

国際フェンシング連盟(FIE)発足

1913年に国際フェンシング連盟(FIE)がフランスのパリで発足しました(現在の所在地はスイスのローザンヌ)。

それまで各国バラバラで明確になっていなかったルール(競技規則)を確立しているので、狭義の意味で現在のフェンシングの発祥はFIE発足時と言っても良いかもしれませんね。

 

発祥はいつ、どこで?

フェンシングの発祥がいつなのか?との問いに対する回答は明確にはできませんが、
スポーツとしての発祥は安全性が確立できてからと言ってよいのでは、と思っています。
なので、18世紀中ごろが発祥ということになります。

広義の意味での発祥となると、剣術の発祥になってしまいますので、剣が発明されたころとなってしまいますし、もっともっと広義の意味でしたら、木の枝をもってチャンバラごっこし始めたころになってしまいますね。(笑)
そうなると人類が誕生したころにまで、さかのぼってしまいますね。
ここまでくると、剣道も起源が一緒として良いってことになりますし、何をもって発祥と言って良いのかって感じです(屁理屈w)。

なので、発祥の時期は安全性が確立され始め、スポーツ競技として広まった18世紀中ごろ、ということで良いと思っています。

それじゃあ納得できないって方は、フェンシングのスポーツ競技としての歴史的な最古の証拠が 紀元前1190年ですので、その頃を発祥の時期としてください。

ちなみに、発祥地はスイスやイタリア、フランス、ドイツ等色々言われており、正確なことはわかっていません
でも、紀元前の証拠があるので、エジプトかも?

フェンシングの歴史

 

オリンピックの歴史

近代オリンピックは1896年のギリシャ アテネ大会が第1回です。
この第1回からフェンシング競技が実施されていました。

第1回の競技は

  • フェンシング
  • テニス
  • 自転車
  • 水泳
  • 陸上
  • レスリング
  • 射撃
  • 体操(ウエイトリフティング)
  • ボート(悪天のため中止)

の9競技でした。
フェンシングの種目は
フルーレとサーブルだけでした。

第2回の1900年ではエペも実施されましたが、
第4回の1908年にフルーレは実施されませんでした。
第5回の1912年からはフルーレが実施されるようになり、
以来フルーレ、サーブル、エペの3種目とも現在までずっと実施されております。

女性のオリンピック参加

女性のフルーレは1924年パリ大会からです。

エペとサーブルは決闘スタイルということもあり、女性に不向きな種目とされていたことから、20世紀終盤まで採用されておりませんでした。

女子エペが実施されたのは、1996年のアトランタオリンピックから、
女子サーブルが実施されたのは、2004年シドニーオリンピックからです。
(日本では、女子エペが1995年、女子サーブルが2001年から試合の記録がありました。)

知られざる第4の種目

フェンシング第4の種目

第4の種目として、シングルスティックなるものが1904年のオリンピックに1度だけ登場しましたが、
その後すぐに衰退しました。

現在ではシングルスティックはフェンシング競技ではありません。
シングルスティックは木の棒を使う競技です。
フェンシングをより安全に行うため派生したようです。

「新」第4の種目(フランスのみ)↓

関連記事

この記事は、 ◎ 疑問 ・フェンシングに4つ目の種目があるの?・フェンシングってライトセーバーと関係あるの?・スターウォーズ大好きなんだけど、ライトセーバーの種目ってできるの?こんな疑問を持った人に向けて書いた記事です。[…]

ヨーダの構え

歴史に残るフェンサー

イタリアのNedo Nadi選手は1920年のアントワープ五輪で5つの金メダルを獲得しました。
3種目全てでメダルを獲得した歴史上唯一の剣士です。

  • 個人:フルーレ、サーブル
  • 団体:フルーレ、サーブル、エペ

上記種目でメダルを獲得しています。

電気審判機の歴史

電気審判機が採用されたのは
エペ:1933年
フルーレ:1956年
サーブル:1988年
頃です。
電気審判機の採用によって審判の判断がより確実なものになっていきました。
軽く素早い突きでも検知できるので、側面や背中への攻撃も増えていきました。

フェンシング 日本の歴史

マッカーサー像

1932年にフランス留学中にフェンシングを学んだ岩倉具清が日本にフェンシングを広めました。

戦後まもなくGHQの影響で剣道や柔道が禁止され、剣道をしていたものにとっては剣道に代わるフェンシングに興味を抱くのは必然でした。

1932年:岩倉具清が日本にフェンシングを広める
1936年:大日本アマチュア・フェンシング協会発足
1946年:日本フェンシング協会発足
1954年:全日本選手権初の女子フルーレ団体の試合
1964年:東京オリンピックにて男子フルーレ団体4位
1995年:全日本選手権初の女子エペ団体の試合
2001年:全日本選手権初の女子サーブル団体の試合
2008年:北京オリンピックにて太田雄貴選手(現フェンシング協会会長)が男子個人フルーレで銀メダル
2012年:ロンドンオリンピックにて男子フルーレ団体銀メダル

参考
The Olympics – Official
国際フェンシング連盟
Wiki
JOC

まとめ

フェンシングの発祥時期は曖昧で紀元前1190年ごろからとも言われています。

オリンピックは第1回からずっと実施されており、世界的にみるとメジャーなスポーツです。

日本は2008年ごろから徐々に力をつけてきており、これからも期待される競技となりました。

関連記事

フェンシングのルールってチンプンカンプンって人多いですよね。現役の選手ですら、ルールを完璧に知っている人は皆無です。そこで、全国2連覇のコーチである筆者(たーみょん)がフェンシングの未経験者でもわかりやすい内容でルール解[…]

フェンシングルール