・子供の成長が早いから1学年上のものにしようかな。
・うちの子を賢くしたいから先取りすべきでしょ。
って思っている方に向けて本記事を書いています。
幼児だろうが、小学生だろうが、Z会の通信教育で実際よりも上の学年の教材を受講する方法は簡単です。
申し込みページの「お申し込みを御希望のコース」で受講したい学年のものを選ぶだけ。
それ以降の入力は、正直に実際の年齢を記入します。
だから、実際は幼児コースをしなきゃいけない子が小学6年生の教材を受講することも可能。
まぁ、そこまで飛び級受講する人はいないとしても、1学年上を受講してみようかなって思いますよね。
でも、子供ためを思うなら先取り受講をすべきではありません。
幼児でも、小学生でも、です。
それに、成績が良くても勉強以外が全然ダメってなるかも。
ということで、圧倒的大多数は先取り受講すべきではありません。もっと他のことに力を入れるべきなんです。
科学的データを交えて、詳細を書いていきます。
Z会を先取りすると一生後悔する理由【110万人の実績】
Z会を先取り受講すると一生後悔する理由は下記2つ。
- 多くの人は身に付かないから。
- 勉強以外の大切な能力が伸びないから。
特に後者の理由の方が重大。しかも、失敗したと気づくのが何年もたった後。最悪気が付かないことだってあり得ます。
先取りしても身に付かない
生まれ月ごとに学校の成績が変わるのか否かってのを調べた論文の紹介です。
Month-of-Birth Effects on Skills and Skill Formation
110万人の小中学生からデータを取っていて、生まれ月と成績の関係をグラフにしたものが下図↓。
関連記事:>> 早生まれのデメリットを消す教育方法【110万人から学ぶ】
詳細は上記記事に書いてあるのですが、早生まれの子は同じ授業を受けても遅生まれの子より学力が劣るってことが、上図からわかります。
言い換えると、早生まれの子は自分の学年の学習に付いていけない子が多い。ということは、多くの人は背伸びをして1年先取りをしたところで身に付くわけがないってこと。
本来、成長に見合ったカリキュラムが組まれているにもかかわらず、それを無視して1年早めちゃうんですから、身に付かないのも当然。
110万人も調べた結果ですから、間違いありません。
もちろん、中には早生まれだろうと関係なく成績が良い子もいます。
だから、先取りして失敗したとしても成績が上がらないだけで問題ないだろうって考えたくなるのも当然です。
でも、早生まれのデメリットって成績だけじゃありません。
将来の年収にまで影響出てるって上記論文で言われています。
年収だけならまだしも他にも色んな影響があるんです(詳細は上記記事で)。
先取りするってことは、早生まれのデメリットを取り込むってこと。
ほんの一握りの成功者をみて、子供をわざわざ悪い環境へさらしますか?
ということで、無理に背伸びさせずに、身の丈に合った教育が大切です。
力を入れるべきは勉強以外
上で紹介した論文では、早生まれの子の親は、子供の同学年のみんなに追いつかせるために、塾や読書に時間やお金を使う傾向があると述べられています。
にもかかわらず、成績は思わしくありません。
塾や読書に時間とお金を使ったところで、非認知能力は伸びません。
そして、非認知能力が伸びないと、学力も伸びにくいと言われています。
逆に、非認知能力を伸ばすとそれに伴って認知能力(学力)が伸びる傾向です。
ここで、非認知能力とは、学力以外の能力のことで、誠実性や最後までやり遂げる力、忍耐力など数値では表しにくい能力のこと。
なので、親は子供に勉強を頑張らせるのではなく、勉強以外の非認知能力を伸ばす努力をしなければならないのです。
非認知能力を伸ばすには音楽、スポーツ、芸術に取り組むと良いです。
他にも、幼児教育の研究から紹介します↓。
Z会幼児の先取りは無駄
幼児期は、先取りどころか、勉強自体にも意味がありません。
心理学者ワイカート氏らの研究によると、幼児期に「良質な教育」を受けることによってIQは上がるけれども、小学校に入ると元に戻ります。
つまり、幼児期に頑張っても大変なだけだから、小学校に入ってからでOKってこと。
なんか拍子抜けね。
幼児コースは受けなくていいわね。
非認知能力を伸ばすための「良質な教育」はZ会で出来るから受けた方がいいよ。
勉強の効果は早々に消え去るけれども、「良質な教育」の効果は大人になっても影響していました。
その「良質な教育」の内容は、
「イベントや体験学習を通して、コミュニケーションを取りながら、アクティブラーニング」
です。
アクティブラーニングは受動的に学ぶのではなく、能動的に学びます。
自分で考え、自分で調べ、自分で試し、時には他者とコミュニケーションを取りながら協力し合っての学習。
研究の詳細は下記記事をご覧ください。
関連記事:>> 幼児通信教育おすすめ4社【35年後に影響する教材とは?】
Z会幼児コースでは親子でアクティブラーニングがしやすいように体験学習の課題が多く含まれています。
なので、Z会の幼児コースをすること自体はおすすめ。
関連記事:>> Z会幼児コースの口コミ・評判
でも、先取りはおすすめできません。
先に紹介した理由もそうですが、幼児期の1学年差はかなり大きいから。
Z会幼児コースは体験学習を重視していますが、幼児期は、出来ることと、出来ないことが1年でガラリと変わります。
例えば、年少では縄跳びがまともに連続して飛べない子が多くいます。
他にも、ハサミで紙を切る精度や料理をするときの包丁の扱いも年少より年中、年長と差は歴然。
そういうのを考慮して作られたカリキュラムなのに、無視して1年先取りなんて効果半減どころか、ものによってはやることができなくて効果0ですよね。
なので、年齢に見合った課題となるように、正しい学年の教材を申し込みましょう。
関連記事:>> Z会幼児のぺあぜっとがめんどくさい理由【将来子供が損しないために】
まとめ
幼児でも、小学生でもZ会の先取り受講をすることは、子供の将来をダメにする可能性が高いので、やめましょう。
理由は、
- 1学年上の内容を学んでも身に付かないから
- 非認知能力が伸びないから
です。
さらに、幼児に関しては、
- 勉強自体に意味がないから
- 年齢に合わせた体験学習が多いから
という理由も追加されます。
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